2011年10月20日木曜日

これからのマーケティング

実は昨日、去年に自分が企画してずーっと開発をやってきたソフトの製品化が決定しました!

まぁそれはそれでおめでたいのですが、まぁとりあえず冒頭くらいは祝っとくか。
おめでとう、俺。ありがとう皆!(特に部下たちには苦労をさせました。。。)

どんなものかはちゃんとリリースしたらということで。
(ここに書くかは微妙だな。。。)


今日はその話ではなく、マーケティングについて。
この製品のマーケにも深く関わってきて、色々なビジネスモデルを考えながら
諸処の事情で断念したモデルもあったりしたりして、思うところがたくさんあったので
ちょっと書こうかなと。

ちなみにここ書いてる時点で結論まだ考えてません(笑)


去年企画出した時点でIT業界のビジネスモデルはフリーミアムという言葉が
浸透し始めていたけど、お金が動いていたのはECか広告収入という時。

せっかくだから色々なモデルを模索したくて、ソフト自体はフレームワークの
作り込みばかりやって最後まで色つけをしなかったんです。

で、当時3つくらいだったかな。フリーミアムからうちの現在の主力製品と
同じモデルまで考えて1年間かけて上司やメンバー、営業にアピールして
きたんだけど、結局無難な主力製品と同じモデルに落ち着きました。

というより冒険出来なかったんでしょうね。事業部として。

それが良いか悪いかは今後わかるとして、フリーミアムについてずっと
考えていたんです。


自分は今、X メールというAndroidアプリを無料で提供していますので
偉そうなことは言えないのですが、ソフトウェアって不当に安く見られている
のが現状だと思うのです。

理由は簡単。ほぼ全部技術者たちのせい。

できるだけ社会貢献したい、自分の名前をできるだけ広めたい、でも
やっぱりちょっと自信がない。だから作ったソフトをタダで提供する。


商売が上手な人達はここから収益を得てしまうんですが、日本人技術者は
基本的に下手なんですよねぇ。下手と言うよりは人が良いというか気が弱いのか。


結果、海外のビジネス的にも優秀な無料ソフトと国内のとりあえず無料ソフト
がたくさん出まわってしまったため、市場ではソフトは安く、もしくは無料で
当たり前という感覚が出来上がってしまった。

すると誰もソフトに高いお金を払わなくなり、結局新しい優秀なソフトも安く
提供するしかなくなり負のスパイラル。。。

Photo Shopのような地位を築き上げるには、教育現場に安く投入して
これなしでは仕事にならない!と思わせるしかないでしょうね、今は。
そしてそんなことは一部の大手にしか出来ない技。


でも本当はソフトウェアの開発には相当な時間が必要で、勉強に必要な
費用や時間なんかも含めたら大変なコストがかかっているわけで、それ
なりの対価が支払われるべきだと思うんです。

フリーの中でクリスはビット(デジタルの事ね)はコピーができるから
限りなくコストがゼロになるのでタダになるしかないような事を言っていますが、
アトム(物質としてある)の製品にしたって、価格のほとんどは材料費じゃないでしょ?

カネかかるのは開発とマーケなんじゃないですかね?どちらにしたって。


とはいえ、文句を言った所で仕方が無いので前向きに考えましょう。

ずーっとマーケをやってきて気がついたことが一つあるんです。
それは商品を買うときに無料だと困る場面が存在すること。

「責任」が絡んだ時に無料の価値は変わってくるんですよね。

自分だけが使うものは無料以上のモノはないのですが、人に何かを
提供する人が使うものは無料だと具合が悪くなってきます。

替えが効きにくいものになればなるほど無料のものは使えなくなる。


つまり、「責任」とか「信用」には媒体がソフトウェアだろうが何だろうが
お金払うんですよね。自分がクレームを被りたくないから。


そこで自分の今回の製品にちょっと戻ると、ターゲットはサービスを
提供している企業で、一番の競合は実はフリーのライブラリなんです。

それに対してうちは保守料をとって責任取ることを明示している。

今うちが想定しているターゲットを戦場とするなら、うちに分があるかなと。


まぁなんかそんな事を考えていたら、こんな流れが見えてきた気がしました。

・コンシューマの使うソフトは限りなく無料に近づく。
・コンシューマはハードとサービスにカネを使う。
・サービス企業は様々なITリソースを組み合わせてサービスをコンシューマに提供する。
・SIerはサービス企業に安いクラウドと安いソフトを売り、責任で金を取る。
・ソフトベンダーはSIerにソフトと信頼を抱き合わせで売る。
・ソフトベンダーがコンシューマに見せる時は当然タダ。
・この流れがグルグルする。


うちみたいなソフト屋が生きていくには、無料で提供するソフトをハブにして
追加機能、教育、保守、SIなんかを組み合わせてフリーミアムを形成する
ビジネスモデルが必要になってくるのかなと思います。

でないと大手に全部持って行かれる。自分らが大手になる気概でやらんとね。

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